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全員で認識を共有しクレームの予防

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全員で認識を共有しクレームの予防

カーサ企画 會田清吉氏
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クレーム110番

予防は全員で ― vol.12 ―

 クレームの予防は、個人の力だけではできません。横の連携を図り、組織としての予防策が必要です。当然、社員、作業者の認識アップ、システム・制度化も重要になってきます。

●アフターメンテ・ケアの実施

 長く快適にお住まいいただくためにも、アフターメンテ・ケア、定期点検を制度として実施していきましょう。建物は引き渡してからが大事。お客様が住んで生活をして良し悪しを評価します。「馬には乗ってみよ、家には住んでみよ」です。

 水道、電気、ガス関係の設備機器の作動状況等は、引き渡ししてから1週間以内に連絡または訪問しましょう。お客様の気持ちをケアすることが重要です。

●クレームの共有化

 クレームはある意味では共有財産です。会社全体で共有して全員が認知して、「これではいけない」という認識を持つことが大事です。対岸の火事と思っているような社員がいれば、クレームがクレームで終わってしまい、会社にもマイナスです。

 しかし、現実は皆冷ややかに見ています。人の失敗を喜ぶ社員もいます。発生した事実は覆せないので、どう対応して次のクレームを防ぐかがポイントです。

●近隣挨拶は営業活動

 まず近隣への挨拶を徹底する。現場に関わる人には徹底的に教育して近隣に良い印象を与えることです。例えば、駐車するときは一声をかけて了解を得るなどしましょう。

 近隣挨拶、配慮の徹底は、クレームゼロから次のお客様確保にもつながる営業活動です。現場の近隣は潜在客の宝庫、そして現場はモデルハウス。工事をすることは同時に営業活動をしているものと考え、近隣を味方にすることです。

●事業は人なり ~社員作業者教育~

 全社員、作業者もすべて研修を受け共通の認識を持ちましょう。手間暇・金がかかるとはいえ、社員の教育は会社の将来、事業を創ります。正しく教えれば正しく育ちます。経営者、幹部は会社の方針、お客様の対応、気配り、マナー等の教育をし、習慣化します。技術が事業をするのでなく人が事業をします。人を人材に育成することが事業遂行には不可欠です。


カーサ企画 會田清吉氏

カーサ企画 會田清吉氏
≪Profile≫ 20年以上にわたり、大手ハウスメーカーの営業所長、事業所長を歴任。その後新設されたリフォーム事業所長に抜擢、8年間で業務・経営効率の改善を図り業績伸長に貢献した。2010年にカーサ企画を設立、現在はリフォームや不動産コンサルティング活動のほかセミナー講師を行っている。
◆會田氏の著書◆ 「クレーム110番」 クレームを5つに分類し、57の事例紹介と解決策、および予防策を解説している。人材教育テキストとして活用するリフォーム会社も多数あり。
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