Vol.3 ~知らないだけで損をする~
【採用活動よくある勘違いシリーズ~中小企業にとって優秀な人材とは?】
ポイント1 「新卒市場」は「採用計画」「戦略」が立てやすい
規模の大小問わず、属人的な能力に依存しない、ビジネスモデルがシンプルな企業には、新卒採用をメーンに据えることをおススメしています。
全国約50万人の学生が毎年ターゲットとなる市場です。どこで誰が転職先を探しているか分からない中途採用と違い、毎年50万人の卒業生が一斉に就職活動を行う新卒採用市場は、採用計画、戦略の立てやすさが大きなメリットです。
ポイント2 上位20%の学生が内定を複数獲得
ただし、当たり前の話ですが、優秀な大卒とそうでない大卒がいます。
毎年、新卒市場では、上位20%前後の学生が、企業からの採用内定を複数個獲得。60%前後の学生がなんとか1社の内定を獲得する。下位20%の学生はなかなか内定を獲得できずに、就職活動を終了する、と言われています。
しかし、優秀かどうかを決めるのは特に中小企業では大学の偏差値レベルや、その時点で持っている具体的な仕事の知識やスキルではありません。
ポイント3 人間力が最優先。これは教えられない
コミュニケーション力があるか? 向上心があるか? 責任感は? などの人間力、"人してどうか"といった部分が求められています。
これらは社会に出てから教えるようなものではなく、これらを備えた人材を採用する以外、方法はないのです。
極論ですが、「人間性を備えた真っ白な人材に、知識やスキルを教えこむのがよいのか」「知識やスキルは持っているが、人間的には???といった人材に人間性を教え込むのがよいのか」───。答えは明白だと思います。
では中小企業が、内定を複数個もらうような優秀な人材を、自社に振り向かせるためにどうすればよいのか。それには若者の価値観を理解することが必要です。
次回は、そんな若者の「価値観の変化」をテーマにしたいと思います。
ラン・リグ(東京都渋谷区)
代表取締役社長 渡辺昇一氏
「地域ダントツ化コンサルティング」を事業コンセプトに、地域密着ビジネスに特化した集客・営業・人材支援事業を手掛ける。設立8年で延べ350社、リフォーム・工務店・不動産・医療・大学・専門学校・学習塾・健康施設などクライアントは幅広い。渡辺昇一社長は、15年間延べ8500人以上の新卒大学生の就職支援に関わった経験を生かし、さまざまな業種の地域ビジネスで培った横断的なノウハウを提供している。ランリグ
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