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《米国のリフォーム市場研究 第1回》 年間40兆円に迫る巨大マーケット

リフォーム産業新聞社
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 米国は住宅リフォーム大国だ。マーケットサイズは新築を超え、現在は3000億ドル(36兆円)で、さらに今後も成長が見込まれている。アメリカ人は一生に平均8回引っ越して住宅を買い替え、そのたびにリフォームを行うといわれ、日本の市場とは大きな習慣の違いがある。だが一方では、ベビーブーマー(日本の団塊世代)の住宅改良が進んでいないなど、極めて共通する部分も多い。本稿では、こうした日米市場の比較をしながら、我が国のリフォーム市場発展のヒントを探っていく。

「2016年は記録に残るほどの大成長に」

 「米国のリフォームマーケットのピークは2007年で、3270億ドル(39兆円)でした。その後リーマンショックで大きく落ち込みましたが、ここ数年、力強く回復し、すでにピーク時の勢いを取り戻しています。この分でいけば、2016年には記録に残るほどの大成長を遂げるでしょう」

 こう語るのは、米国の住宅建設リフォームなどの専門メディアを多数発行しているハンレー&ウッド社のリック・ストラッチェン氏だ。

リーマン後急降下するも2011年に反転

 左下の2つのグラフは、そうしたマーケットの推移を示したものだ。

 まず下のグラフAは、過去十数年の米国リフォーム市場の工事種類別規模を示したもの。2001年に2140億ドルだった市場は2007年には一気に3240億ドルまで急拡大を遂げた。しかし、その後、2008年に発生したリーマンショックのダメージを受け急降下。2011年を底に反転し、再び回復へ向かっている。

グラフA

 工事種類別では、戸建てが大半を占めるが、近年はメンテナンス的な小修繕の比率が高まっているのが分かる。

 次のグラフBは、リーマンショック以降のマーケットの回復ぶりをより分かりやすく示したもの。折れ線グラフが、対前年比での変化率を表しているが、2009年頃にはマイナス5%まで落ち込んでいた数字が2011年を境に逆転し、現在は5%アップと力強い足取りをたどっているのが分かるだろう。

グラフB

対前年比10%以上成長が3分の1

 最後に3つ目のデータを見てもらいたい。この円グラフCは最新のデータで、2015年における米国リフォーム業者の売上高伸び率を示したものだ。これによると対前年比で売り上げが伸びている業者が大半で、10~24%増が26%、さらに好調な25%以上の業者も9%。これらを合わせると35%と全体の3分の1強を占める。

グラフC

 一方、売り上げが低下している業者は3%にすぎず「横ばい」を含めても全体の4割程度にとどまっている。

 この勢いで行けば、米国のリフォームマーケットがリーマン前のピークを超えて、40兆円市場に達する日も間近だろう。

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