【連載 工務店はリフォームと新築の両輪目指せ！ ビルダー向けリノベビジネスのイロハ】コダリノ研究所とは？新築工務店向けのリフォームコンサル会社です

≫≫これまでの連載記事はこちら≪≪

第1回目　コダリノ研究所とは？　新築工務店向けのリフォームコンサル会社です

リフォーム産業新聞の読者の皆様、こんにちは。私は経営コンサルティング会社で長年コンサルタントを務めてきました。現在は独立し、リノベーション事業の研究及び全国各地の工務店、リノベーション専門会社に対する本格参入支援、活性化支援に取り組んでいます。

このたび「新築工務店にとってのリノベーション事業」について、コラムを連載するという打診をいただきました。国内でビジネス展開するすべての内需型企業にとって、構造的に難しい局面を迎えているという見方もありますが、先行き不透明な行き先の中で、本コラムを通じて、光明が見えてくるヒントをつかんでいただければと考えています。

さて、今回は第1回目ということで、私がどのようなプロセスで、リノベーション事業を研究してきたかという経緯とコンサルティングの特徴について記載させていただきたいと思います。

リノベーション事業研究の経緯

2012年～
・「工務店にとってのリフォームとは何か」という問題意識を持つ
・「2000万円級のリノベーションなら（工務店の）強みを活かせる」という気づき
・リノベーション事業において先進的な取り組みをする北陸エリアのＹ社さん、東海エリアのＳ社さん等有力ビルダー10数社の経営者、経営幹部との交流

2013年～
・大阪府内の工務店に対して、リノベーションモデルハウスの開設及びマーケティングサポートを実施

2014年～
・事例の蓄積と検証、社内外からの示唆も受けながら、事業モデルとして精度向上

2015年～
・立教大学大学院（ビジネススクール）に入学し「リフォーム業界の競争戦略」の研究を通じて、事業モデルのさらなるブラッシュアップ
（2022年2月現在、私の思いに共感いただいた10数社のクライアントに対する業績アップ支援と、同じような価値観、社会的意義を持つ住設メーカー、サッシメーカーとの連携、複数のプロジェクトが進行中）

コンサルティングの特徴

「地域工務店が強みを活かし、戸建リノベーションで活路を見出す」という思いで、競争戦略と事例研究を追求し最適解を導き出すことを特徴としています。競争戦略については、まず集中特化すること、そして、差別化すること（他社がしていないお客様にとって良いこと）です。事例に関しては、単なる事例の横展開ではなく、様々な背景がある複数の成功事例からルールを抽出し、さらにクライアントの強みをいかに活かすかを念頭に置きながら、最善の提案に鋭意努めています。

コンサルティングの内容

チラシ内容や店舗等何か部分的な要素だけリノベーション向けにしたとしても、まずうまく行かないのが専門店化の難しいところで、特にリノベーション事業は参入障壁が高いと言われるのはご存知の通りです。
明確なコンセプトを決めて、紙媒体、WEB、店舗（モデルハウス、モデルルーム）、さらに人的資源（営業、設計、施工）や営業しやすい環境づくりが一貫して揃って、事業化のスタートラインと言えます。そして、商圏人口も考慮しながら、整合性のある全体設計を見据えた販促費の最適配分、WEBコンテンツ提案、ロープレの実施（初回面談、設計契約場面）、競合調査等々、さらに日々のフォローを約束するというのが私のコンサルティング内容です。

次回はリノベーション事業に本格参入されたクライアントの業績アップ事例についてポイントを解説したいと思います。

《プロフィール》

コダリノ研究所
代表　稲葉元一朗

19年間、コンサルティング会社でリフォーム・リノベーション業界向けコンサルティングに従事。立教大学ビジネススクールにて「リフォーム業界の競争戦略」を研究。2019年1月に独立。10数社の中小工務店の社外ブレーン、販促会議のディスカッションメンバーとして活動中。地球の会賛助会員、MBA（経営学修士）