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【連載】エコリフォーム 夏の日射対策~「庇」にこだわる

環境エネルギー総合研究所 大庭みゆき所長
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HAPPYにさせるエコリフォーム

第1回 夏の日射対策~「庇」にこだわる

 最近、ネット・ゼロ・エネルギーハウス事業等をはじめとした国等による住宅の省エネ化推進政策により、エコリフォーム(省エネ改修)をされるご家庭が増えてきました。そんなエコリフォームの満足度をより向上させるためには、住宅の抱えている問題点の解消だけでは十分ではなく、そこに住まう人が「エコリフォームで暮らしぶり(快適性や経済性等)が良くなった」と実感してもらえるかが重要です。このコラムでは「暮らしぶりの向上」に着目し、エコリフォーム満足度向上ためのヒントを示していきます。

 まずは「窓」です。窓はガラスだけで外気と接しているため、窓の性能によって住宅内の暑さ寒さが大きく違ってきます。関東以西の地域では夏の暑さ対策として効果の高いもので、昭和の時代まではほとんどの住宅に「庇」が設置されていました。夏は窓等の開口部から外気の熱の71%が人ってくると言われています。日射は光と違って窓ガラスや窓枠を伝わって入ってくるので、住宅の外で防ぐことが重要です。室内側で力-テンやブラインド等を設置しても一旦入ってきた熱を完全に防ぐことはできません。しかし近年、住宅から「庇」が消えてしまいました。「西日がきつく、タ方から暑くてたまらない」とお困りの方等に「庇」リフォームはお勧めです。

庇は日本古来の
庇は日本古来の"パッシブソーラー"夏は日射を庇が遮るが、冬は室内まで入る。
ある窓の日当面積率をソフトで試算。庇の設置後は夏に30%まで下がる。
ある窓の日当面積率をソフトで試算。庇の設置後は夏に30%まで下がる。

 最近の「庇」は後付けで長さも調整でき、夏の季節だけ大きく張り出すことも可能ですし、費用対効果も高く、工事期間も短いので、エコリフォームのきっかけとしても有効です。加えて「庇」の長さは、窓の高さと日射の角度等の条件により、どの季節にどのくらい必要か個別の計算もできます。風による強度も含めてしっかりと設計施工されるとよいでしょう。


1121_07oobamiyuki.jpg≪プロフィール≫

環境エネルギー総合研究所 代表取締役所長 大庭みゆき氏

工学博士。専門は伝熱工学。財団法人省エネルギーセンター勤務を経て平成10年、株式会社環境エネルギー総合研究所を設立。「生活者の視点でフィナンシャルにエネルギーを考える」をモットーに、家庭を中心としたエネルギー関連調査、省工ネアドバイスを実施。納得できる暮らしの質の向上にこだわる住宅等の研究にも注力する。
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