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事前の説明でクレームを防ぐ《連載》

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事前の説明でクレームを防ぐ《連載》

カーサ企画 會田清吉氏
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クレーム110番

金に関わる事例 ― vol.4 ―

  全てのクレームに絡むのがお金の問題です。建築の場合、工事が遅延すれば遅延金、約束が違えば違約金、精神的なものには慰謝料など、クレーム解決にお金の力を使う場合が数多くあります。しかし、どの場面でどのような支払いが発生するか、事前の説明をしっかり行うことでクレームも起こりにくくなり、解決も早まります。

Q 修理保証期間について
【状況】 新築後10年未満のOBです。水回りの修理で保証期間が過ぎているので技術料、出張料等を請求するも納得してもらえませんでした。結果は半額にしました。お客様は引き渡し後ほとんど保証書など見ておらず、大抵10年はタダだと思っている人が多いようです。再度保証書を見ていただくようお願いをし、更に保証内容を説明しました。

A  躯体等の保証は10年としつつも、設備、付帯、その他は10年未満の保証期間が多いので、部位の保証期間を説明しましょう。設備機器等では通常メーカーの保証になり、修理受付時の対応は保証内容と有料、無料の旨も説明が必要です。

Q 契約時の着手金が多い、なぜ1/3払うのか
【状況】 お客様はリフォームだから1割でもいいだろうと考えていました。会社側は新築と同様に資材の発注、段取りもあり、契約時に工事費用の3分の1を頂きたいと説明。しかし納得してもらえず...。お客様が近所の人から工事後に払ったという話も聞いていたので尚更でした。

A どのタイミングで、どの名目での支払いが必要になるか、説明不足が原因です。リフォーム工事では企業によって支払いの時期や金額が違います。見積もり後、契約に進む前に必ず支払時期や方法を説明しましょう。

Q キャンセル時の返金が遅い
【状況】 お客様の都合で工事が解約になり一部実費を頂き契約金の返金をすることに。1週間後の振り込みを約束しましたが、なぜ1週間もかかるのかとクレーム。契約時は翌日に振り込みを頂いていましたが、会社の入金と支払いのシステムを説明して何とか了解を頂きました。

A 会社のシステムで返金が遅れましたが、通常は頂く金と払う金は別。会社関係の支払いは締めがありますが、お客様への支払いは締めがありません。次に再受注の可能性もあるので、スムーズな手続きをしましょう。


カーサ企画 會田清吉氏

カーサ企画 會田清吉氏

≪Profile≫
20年以上にわたり、大手ハウスメーカーの営業所長、事業所長を歴任。その後新設されたリフォーム事業所長に抜擢、8年間で業務・経営効率の改善を図り業績伸長に貢献した。2010年にカーサ企画を設立、現在はリフォームや不動産コンサルティング活動のほかセミナー講師を行っている。
◆會田氏の著書◆ 「クレーム110番」 クレームを5つに分類し、57の事例紹介と解決策、および予防策を解説している。人材教育テキストとして活用するリフォーム会社も多数あり。

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