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《中古住宅ビジネス》不動産は自社でやるか?提携すべきか?

畑中学 代表 (武蔵野不動産相談室)
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中古住宅ビジネスのツボ第3回 中古住宅流通ビジネスに参入する際にまず考えること

工務店の中古ビジネスとは

 先日JBN(全国の工務店組織)が主催する「中古住宅流通ワーキンググループ(以下、WG)」の活動報告シンポジウムにゲストとして参加し、「工務店の方が不動産会社より中古住宅流通に取り組むのに、経営的に優位性がある」と発言してきました。
 では、もう1歩先に進んで実際に中古住宅流通ビジネスに参入するためには何が必要なのでしょうか。答えはWGの工務店4社がまず考えたことと同じです。
 参入するに当たり、

  1. 自社内に不動産流通をする部門をつくる(内製化)
  2. 不動産会社と提携をして不動産流通を行う(外製化)

のどちらにするかを決めることです。

内製化が王道

 内製化のメリットは

  1. 不動産流通の利益も得られる
  2. 技術や問題が自社内にストックできる
  3. 関係部署の意思疎通がしやすい

などが分かりやすいところです。デメリットは

  1. 運営や設備などの経費がかかる
  2. 軌道に乗るまで時間がかかる
  3. 人の用意が必要である

というところでしょうか。

 一方、外製化のメリット・デメリットは内製化の反対にあります。つまり、経費も人もかけず即効性があるが、意思疎通が難しく技術や問題が共有化しにくいことです。

 外製化は一見ハードルが低く取り組みやすいのですが、私がWGで見聞きして感じたのは、うまくいった実例はそう多くはなく、中古住宅流通ビジネスの成否の観点では内製化に取り組むのが王道と言えそうです。

外製化の難しさ

 うまくいかない理由は、外製化の場合はそもそも経営者が2人いる時点で、意思疎通に難があります。それ以上に両社の担当者の能力や性格が成功に占める比重が大きいことが要因です。

 担当者には一定の不動産とリフォームの実務知識が不可欠なだけではなく、パートナーの背後にいる顧客を見ようとする"気遣う"性格が必要なのです。

 リフォームの見積もり1つとってもそうです。単に融資のために概算を知りたいだけか、買う買わないを決めるため現場に即した見積もりが必要なのか。そこを把握しないと、無駄な詳細見積もりをつくったり、判断に迷うぼやけた見積もりをつくることになります。結局、「いつも仕事にならない見積もりだけをやらせやがって...」となり、うまく行かないのです。

 内製化の場合は、そこはシステム次第である程度は解消できるようです。ただ、そうは言っても結局は、人の問題に行き着くところは同じようなのです。


畑中学代表(武蔵野不動産相談室)

≪ Profile ≫

1974年生まれ。不動産コンサルタント。宅地建物取引主任者のほか、不動産コンサルティング技能登録者などの資格も保有。長谷工アーベストで不動産の販売・企画・仲介業務に携わり、32歳で支店長に抜てき。2008年に武蔵野不動産相談室株式会社(東京都杉並区)を設立。「2時間で丸わかり 不動産の基本を学ぶ」(かんき出版)などの著作を持つ。
http://www.mf-soudan.com/
畑中 学 代表(武蔵野不動産相談室
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