第8回 ~現役リフォーム会社社長が実践するSEO対策~
キーワード出現率で何に関する専門サイトかを明確に検索エンジンに伝える
検索エンジン最適化(SEO)のためには3つの要素「サイトの内部要素」「サイトの外部要素」「サイトに対するアクセス数」について対策を講じる必要があります。
前回は検索結果の順位を決定する上で30~40%の影響を持つ要素である「内部要素」(内部対策とも言う)の中で最近特に検索エンジンから重要視される要素「専門性の高さ」について解説いたしました。
検索エンジンが好んで上位表示させる専門性の高いサイトとは、「辞書」や「ウィキペディア」のごとく特定の領域について、詳しく記載されているサイトを指し、検索エンジンに明確に「このサイト○○の専門サイトだな」と認識させることができたサイトのことを言います。
よって、あれもこれもとキーワードを詰め込み、検索エンジンから評価されない専門性の低いサイト(地域の分散、扱う商品の分散)はキーワードを絞り込み、何に関する専門サイトなのかを伝えるための施策を講じなければなりません。
この場合に重要となるのがページ内の「キーワード出現率」。
さじ加減が重要なページ内の「キーワード出現率」
ページ内のキーワード出現率は非常に重要です。「地域名+リフォーム」というキーワードがページ内に多く含まれていれば、そのページは相当高い確率で特定地域のリフォームに関するのものと分かります。
一方、リフォーム会社のページであっても、上位表示したいキーワード「地域名+リフォーム』がページ内に無い、あるいは少なければそのキーワードで上位表示するはずがありません。リフォーム会社のページ内で「健康食品」のキーワード出現率が高ければ、そのページはリフォームのページとは認識されないのです。
以上、キーワード出現率の重要性について理解できたと思いますが、ではページ内における目標キーワードの出現率は何%が最適なのでしょうか。実はここに答えはありません。
検索エンジンに評価されているサイトでは、過度に出現率の多いページがペナルティーの対象とならない場合もあるからです。
過去を振り返ると、2010年以前のYST(Yahoo!Japan独自の検索エンジン)時代には、ページ内のキーワード出現率が7%を超えるとペナルティーとなり、トップページが圏外に飛ばされるルール(アルゴリズム)が適用され、上位表示されていたサイトが突然、検索結果から消えてしまうことがありました。
現在のYahoo!はGoogleのルールを適用しています。Googleにおけるキーワード出現率を含む評価基準の精度は高く、ページ内に出現率8%~9%のキーワードを含んでいても、アクセス数やページ滞在時間などの他の要素との複合的な評価のもと、キーワード出現率単独でペナルティーの対象となることはあまりなくなりました。
前述の検索エンジンから信頼と高い評価を得ているサイト内のページで、10%超の出現率でも問題なく上位表示できることもあります。
しかし、この例はあくまでも信頼と高評価を得たページに与えられた特権と理解し、一般的なページであれば5%~7%程度が安心して運用できるキーワード出現率と考えるのが妥当な判断と言えます。
サイト内のキーワード出現率とのバランスも重要
ページ内のキーワード出現率は単独で捉えるのではなく、サイト全体の出現率との比率も重要。サイト全体のメーンキーワード「地域名+リフォーム」を5%~7%程度とし、他のキーワード「マンション」「戸建住宅」などは3%以下とするなどメリハリをつけて文章を構成することが大切です。ここでも欲張って多くのキーワードを7%の出現率とすることは元の木阿弥となってしまいますので、くれぐれも注意してください。
キーワード出現率はサイトの専門性をアピールするのに重要な指標です。しかし、出現率を増やすことだけに目を向けることは、いざ人間が見た場合に不自然な文章となり、折角のサイト訪問者が短時間で退場してしまう残念な結果を招いてしまうこととなります。
検索エンジンに評価されつつ、人間が見てもストレスを感じないようなキーワード出現率で文章を作成することが最も大切なのです。
≪ Profile ≫
毎月15から20件の新規問い合わせのある自社サイトを運営。実践型ウェブ集客コンサルタントとしてクライアントの売り上げ向上を実現。一級建築士。
株式会社グランドコンセプト 石川峰行 代表取締役
