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売上「良かった」全体の7割超に

売上「良かった」全体の7割超に

リフォーム産業新聞
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リフォーム市場景況感調査 ≪2013年5月リフォーム実績≫

7面で紹介した英国の住宅の安全性評価システム「HHSRS」。これは、住宅内に潜む危険性を専門家が検査し、劣悪と判断された場合には行政からリフォーム命令が発せられるというユニークな制度だ。日本ではヒートショックや浴槽での溺死、転倒による重大なケガなど、家庭で命に関わるような事故が少なくない。これらの危険性を取り除くためには、「HHSRS」の検査と同様に、各地域のリフォーム会社が依頼者住宅の「危険性」にも着目して、適切な提案をすることが一層重要と言えるだろう。

2013年5月リフォーム実績

4月の景況感は、停滞気味で推移していた先月までと比べ飛躍的に上向いた。とくに、売り上げが前年同月より「良かった」と回答した人は全体の7割以上を占め、「良かった」が全体の42%にとどまった先月の結果から31ポイントも上昇した。消費税増税前の駆け込み需要のほか、アベノミクス効果もいくらか影響しているようだ。

  1. 引き合い件数は、前年同月より「良かった」(「とても良かった」「良かった」の合算・以下同)と回答した人が54%と半数を超えた。一方で「悪かった」(「とても悪かった」「悪かった」の合算)の回答は全体の14%にとどまっている。また、前月比でも53%が「良かった」と回答した。
  2. 受注件数に関しては、前年比で「良かった」の回答が半数をやや下回ったものの、「件数は4件減っているが、中〜大型物件が多かったため金額では大幅増」(宮崎県アイ・ホーム 右コーナー参照)となったところもあったと考えられる。
  3. 売り上げは前年比で「良かった」が全体の73%、前月比でも67%となった。
  4. 単価に関しても、今月は「良かった」が51%となり、普通を16ポイントも上回っている。
【調査概要】リフォーム会社37社にアンケート調査(期間5月9日〜5月15日)

リフォーム会社の声

スケルトンなど4件で2000万円の受注

アイ・ホーム(宮崎県)

 4月の結果では、引き合い件数が「良かった」、売り上げに関しては「大変良かった」と回答しました。受注件数だけ「悪かった」の回答になってしまいましたが、これについては昨年同月が12件で800万円だったのに対し、今月は8件で2960万円となり、件数では4件減ったにもかかわらず、金額で3倍以上と大きく伸ばしましたので満足しています。
 具体的にはフルスケルトンの改築工事を含めた4件が中〜大型工事で、この4件だけで2000万円を超えました。フルスケルトンの物件では、お住まいになっている方が断熱工事をされました。新築の完成見学会を見にいらっしゃって、当社が特許を持つ新換気空調システムを導入されました。500万円以上の大型の工事は年々増えていて、だいたいリフォーム売り上げの4割を占めます。そのほとんどが当社の場合、耐震工事か断熱工事となっています。
(リフォーム部矢野昌之店長)

昨年から大型物件に特化、成果が出ている

西日本ホーム 増改築プラザ(島根県)

 他業種からのリフォーム参入が相次ぐ中、私どもは工務店として構造に関わるリフォームしかやらない、くらいの気概を持って昨年から大型リフォームに特化し始めました。広告でも水回りパックの提案をやめ、リノベーション実例などを載せるようにしました。
 効果は絶大で、4月のリフォーム受注では、昨年が14件・4400万円だったのに対し、今年は同じ14件でも金額が1億270万円に上りました。単価は昨年同時期に300万円程度でしたが、今は約750万円に。中には2000万、3000万の工事もありますが、これに関してはアベノミクス効果ではなく、私どもの認知度が上がってきたためだと捉えたいですね。
 消費税の駆け込み需要もしっかりと感じます。お客様も実際口にされています。4月以降も好調が続いていまして、6月下旬にはいよいよ増改築プラザの2号店が出雲にオープンします!
(宮里輝彦増改築プラザ店長)

この記事の関連キーワード : HHSRS アイ・ホーム ケガ 危険 安全性 専門家 溺死 西日本ホーム

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