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65%「アベノミクスで受注伸びた」《景況感調査》

リフォーム産業新聞
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リフォーム市場景況感調査 ≪特別編─アベノミクス効果検証─≫

高額リフォーム好調の声も

65%のリフォーム会社が「アベノミクス効果」で受注が伸びた―――。本紙編集部による独自調査で、安倍政権の経済政策「アベノミクス」がリフォーム業界に好影響を与えていることが分かった。

調査結果(2012年11月~2013年4月の間の景況感を前年度と比較)

株価6割上昇

 野田佳彦前首相が衆院解散を表明した2012年11月から2013年4月末までの約6カ月間で、日経平均株価は6割上昇した。調査ではこの期間の受注や高額リフォームの受注、引き合い、平均単価などについてリフォーム事業者にアンケート調査を行った。

 受注(図1)については、「期間中、リフォーム受注は前年同期に比べてどう変化があったか」という問いで、「増加した」「やや増加」を合わせると65%もの企業が受注が増えたと回答している。「やや減少した」「減少した」の合計は6%に過ぎなかった。

 また、問い2(図2)では株高により高額商品の売れ行きが良くなってきている中、「300万円以上のリフォーム受注は前年に比べてどう変化があったか」と聞いた。結果は64%が増加したと回答し、一方で減少は9%とわずかだった。

 さらに、引き合い(図3)については62%が増加したと回答している。高額受注が伸びたことにより平均単価(図4)も増加した企業が57%と半数を超えた。

「受注見込みが倍に」

 「寝ていたお金が動き出した」。こう話すのは長野県でリフォーム事業を手掛けるリフォームワン(上田市の )。「これまで景気が悪い景気が悪いと言われていたので、みんなお金を持っていたけれども、将来が不安で使うタイミングが計れなかった。今は景気が良いというニュースが流れ、消費増税も控えている。使うなら今という感じで、財布の紐が緩んできた気がする」。

 5月中旬に開催した相談会「リフォーム祭り」では、前年比約2倍の7000万円の売り上げ見込みが立った。なかでも高額案件の動きが良いという。「来場者もアポイント件数も前年とそれほど変わらないが、1500万円を超えるような大型リフォーム案件もあり、単価が上がっています」

増税後はどうなる?

 「アベノミクスの効果でリフォーム工事が増えているわけではない。増税を意識して前倒し傾向にある」と話すのは山形の本多建設、本多和彦社長。

 受注が好調な理由は消費増税前の駆け込み需要と判断する企業も多かった。新潟県の大建建設も「アベノミクスというよりは消費税がかなり影響している」と分析する。

 中には、「一時的には良いかもしれないが、消費増税後の反動が読めない」(埼玉県・一番家工務店)という意見もある。

85%「政策を評価」

 調査はさらに「アベノミクス効果で今年度のリフォーム市場の景気はどう動くと思うか」(表5)について聞いた。これについては79%が「改善する」と回答した。さらに「アベノミクスをどのように評価するか」(表6)について聞いたところ、85%が評価できるとした。

 今回の調査ではアベノミクスがリフォームマーケットに好影響を与えると期待する企業が多いことが分かった。ただ一方で、増税後の市場がどのように変わるのか見えにくいと考えている企業も少なくないようだ。

【調査概要】
全国のリフォーム会社を無作為に抽出し、34社からアンケート、聞き取り調査を実施。調査期間は5月9日~5月16日。2012年11月から2012年4月の間の景況感を聞いた。

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