ユーザー数に惑わされるな！ 《成功するWEBサイトとは》

第26回　～ユーザー数に惑わされるな！～

≪ Profile ≫

集客と売り上げアップにつながるホームページ構築技術（PHP・SEO・CSS・MYSQL）により、帝国データバンクと業務提携。日本全国から引き合いが多い。帝国データバンク主催のWEBセミナー講師、パナソニックエコソリューションズ創研のWEBセミナー講師として、全国でセミナーを展開中。VPN構築と社内インフラ設計、アプリ開発を行う。

有田電器情報システム　代表取締役社長　有田栄公

Webで頑張る100社のうち90社がアクセスありきの誤った判断

サイトに多くの人が訪れるようになったからといって、それが必ず良いこととは限りません。アクセスではなく、お問い合わせを増やすことが重要なのです。今回は、こうした勘違いの事例と注意点について取り上げます。ユーザー数、アクセス数に惑わされないことが大切です。

アクセス数ではなく問い合わせ数が重要

　サイトにたくさん人が集まるようにするという戦略は間違いです。

　「アクセス数を月間1万人にすることが目標」。これも大間違いです。ではなぜか？

　アクセスを増やすことが目的ではなく、コンバージョン（お問い合わせ）を獲得することが目的だからです。お問い合わせがあったあとは、その会社の営業マン次第となるのですが。

　よくある事例として、たとえば、

　毎月200人しか訪れないサイトがあります。実際に弊社で運営支援しています。しかし、毎月2件のお問い合わせがあり、その2件がほぼ見積もりから成約になります。しかも、ファーストコンタクトから1ヵ月以内でのスピード成約です。

　ここで、サイト担当者で、勘のいい人はピンと来たでしょう！

1. 毎月200人のサイトだから、あまり労力がかかっていない。
2. 毎月200人が訪れるサイトだから、集客にお金があまりかかっていない。
3. 成約につながらない見積もり作業がないため、とても効率的
4. 無駄な作業がないため、どんどんコスト削減ができている。
5. 少数精鋭のチームでも事業として成り立っている
6. 見積貧乏になっていない。
7. ターゲットがきっちり絞り込まれている。

成約に結びつかないと間違った判断を下しがち

　毎月のアクセス分析表を見て、ユーザー数が増えているか？　ページピューはどうなのか？　そんな数字ばかりを気にしていませんか？

　数字に惑わされて、間違った集客に走ってしまいます。成約に結びつかない月が続くと、「とにかくアクセス数を増やさないと！」と焦って、間違った判断を下してしまいます。

　全国的に見るとWEB戦略で頑張っている100社のうち90社が、これになっています。

　そのうち9社は、分かってはいるけど何も手をつけていない会社です。残りの1社は、必須36項目を本質としてとらえ、惑わされることなく、コツコツときっちり対応してきた会社です。

月に1人のアクセスでも成約するならよいページ

　こんなことありませんでしたか？　公開している100アイテムの中に、まったく売れない商品やサービスが1個あるとします。コンバージョンキーワードを見てみると、その商品やサービスについて検索してきて、たった一人だったにもかかわらず、その一人がご購入しているケース。

　まったく売れない商品やサービスのページが1つあるとします。しかし、1ヵ月にそのページをアクセスした人はたったの一人。でもそのひとりがコンバージョンになっているケース。

　よくありますよね。とてもよくありますよね。これなのです。ここが「アクセス数に惑わされるな！」とわが社ではよく言っている点です。

　事例を挙げてお伝えしましたが、ユーザー数やアクセス数に惑わされている人がほとんどです。今日から惑わされずに、自信を持って本質どおり戦術を実行していってください。惑わされると、いつまでたってもうまくいきません。一度、考え方をリセットしてみてください。

今回のポイントまとめ

• アクセス数増は目的ではない
• 重要なのは問い合わせである
• 成約につながるかどうかを重視
• 成約につながらないアクセスは企業を疲弊させる